〜Aviation sometimes Railway 〜 航空・時々鉄道

航空や鉄道を中心とした乗り物系の話題や、「迷航空会社列伝」「東海道交通戦争」などの動画の補足説明などを中心に書いていきます。

2017年にアップした動画を振り返りました(5月~8月)

皆様あけましておめでとうございます。

本年も当ブログと動画をよろしくお願い致します。

 

さて、結局年を越してしまった2017年にアップした動画の続きです。今回は5月から8月まで。

 

4月30日 迷航空会社列伝 スイス航空(全3回)

(原稿文字数:12,451文字)


迷航空会社列伝「空飛ぶ銀行のご乱心」スイス航空 前編・堅実企業の迷走

 

厳密にいえば前編をアップしたのは4月なんですが、中後編は5月なのでトータルで見て5月に含めました。かつては「空飛ぶ銀行」とまで言われた程の堅実経営だったのが無謀な拡大戦略で破滅したスイス航空。フラッグキャリアが突如運航停止となり、スイスはもとより世界中を混乱に陥れたのはこれが初めてのケースだったと思います。

JALがギリギリで清算を免れることができたのもこのスイス航空の混乱があったからだと思います。突然JALの飛行機が止まれば日本はもとより世界経済に与えるダメージが大きく、また日本の経済・外交上悪いイメージを与えてしまいかねません。ある意味スイス航空のケースは影響力のある航空会社が運航停止になったらどうなるかと言う「負のモデルケース」となってしまった感があります。

 

6月17日 迷航空会社列伝Lite リンク

(原稿文字数:1276文字)


迷航空会社列伝Lite「飛行機できたら会社が消えた」航空会社になり損ねた会社・リンク

 

「迷なのは間違いないけど迷航空会社列伝でやるほどのボリュームはない」というケースを取り上げる用に作った短縮版の「Lite」。実際にやってみると5~6分程度の動画ならそこまで時間はかけなくても作成できるので、忙しいときや短期間で動画を出したいときにうってつけですね。

で、この「リンク」は実際に飛行機完成まで行ったのに資金が集められずに飛ばずに破産してしまったケース。同じようなケースは沖縄のレキオス航空もありますので、これもそのうち取り上げたいなと思います。

 

7月9日 迷旅客機列伝 ANA737-700

(原稿文字数:6,055文字)


迷旅客機列伝「主役のはずが日陰者」不運の新型機・ANA737-700(前編)

 

YouTube限定・迷旅客機シリーズ初の完全新作です。737NGは世界的ベストセラー機であり、ANAでも累計50機以上が導入された主力機材のひとつなのですが、短通路型の主力機として選定されたはずの737-700型に限っては18機で打ち止めになった上に、エアドゥに飛ばされたりER型が砂漠送りになったりと雑な扱いを受けています。

ANAの機内WiFiに関しても737-700は改修対象外。他に改修対象外になっているのはいずれ退役する737-500とA320neo、プロペラ機のダッシュ8だけなので、そう遠くない将来、737-700はANAから離れるかも知れませんね。

 

7月23日 迷旅客機列伝 日本エアシステムDC-10

(原稿文字数:4,287文字)


迷旅客機列伝「背伸びし過ぎて持て余す」日本エアシステムDC-10

 

「迷旅客機はYouTube限定」と言いつつ3作目にして早くもその原則を破ってニコニコとの同時アップをしてしまいました。これに関しては次にアップした動画との関連性が強い、と言うか続き物になっているのであっさり原則を崩しました(オイ)

で、JASのDC-10ですが、最初は国際線用機材としての役割以上にJASの顔として期待されていた節があります。導入当初はJASのCMでもA300ではなくDC-10が使われていたくらいですし、ホノルルやシンガポールに飛ぶDC-10は「ローカル線専門会社」のイメージを払しょくするには格好の絵だったのでしょう。

しかしバブルが崩壊し、長距離国際線から撤退するとJASのCMからDC-10の姿は消えてA300-600Rに変更、その後B777が導入されるとJASの顔は完全にこちらになりました。で、行き場のなくなったDC-10を有効活用するために作られたのが、次に出てくるハーレクインエアになります。

 

8月6日 迷航空会社列伝 ハーレクインエア

(原稿文字数:4701文字)


迷航空会社列伝「振り回された道化師」ハーレクインエア

 

前述のDC-10の使い道を作るために作られたと言ってもいい「ハーレクインエア」。結局設立から3年ほどでDC-10はノースウエスト航空に売却されたため、当初の設立目的が消えてしまいました。個人的にはチャーター便専門会社はユニークな存在だったので、なんとか踏みとどまって国際チャーターの実績を積み上げていれば違った展開になったのではないかと思いますが・・・

 

で、最後までハーレクインエア塗装だったMD-81(JA8552)ですが、売却後はいったん別の会社を経由した後2011年にHS-MDJという登録記号で

あのオリエントタイ航空に移籍しています。

そして現在はバンコク郊外のどこかの空き地に輪切りになって放置されてるようです・・・やっぱりオリエントタイだw

 

以上、5月から8月までのアップ動画を振り返りました。次回は9月~12月のアップ動画を振り返ります。

2017年にアップした動画を振り返ってみました(1~4月分)

早いもので2017年ももうすぐ終わり。今年はYouTubeのチャンネル停止という最悪のスタートでしたが、動画では迷航空会社列伝、東海道交通戦争の2本柱が確立し、YouTubeのチャンネルもメインチャンネルが5,000人以上、サブチャンネルも1000人近いチャンネル登録者を頂きました。ニコニコの方も昨年のコンチネンタル航空投下前は1000人ちょっとだったのが、今では4600人以上!ブログの方も何とか形になってきて、ネットの方では順調な1年だったかなと思います。これもひとえに皆様のお陰です。本当にありがとうございました。

 

・・・リアル生活の方は全然でしたけどw

 

それはさておき、今年も結構動画を出しました。迷航空会社列伝で21本、東海道交通戦争で14本、合計35本と約10日に1本の割合でアップした計算です。仕事しながらの動画作りですし、原稿作成と下調べにどうしても時間がかかるので、このくらいのペースが限界かなと思います。そこで今年アップした動画を、原稿の文字数と合わせて振り返ってみたいと思います。アップ日は基本的にはニコ動とYouTubeのうち、先にアップした日で紹介します。

 

1月6日 東海道交通戦争 第一章「新幹線開業前夜」

(原稿文字数:今の段階で55,869文字)


東海道交通戦争 第一章「新幹線開業前夜」

 

2011年~14年にニコニコ動画でアップしていた「東京大阪交通戦争」のリメイク版ですが、今の動画との落差が激しくなったことと、ニコニコムービーメーカー無料版終了で同じような動画を作るのが不可能になった事、そして何よりニコニコムービーメーカーの作品はYouTubeでのアップが不可能なので、一からリメイクし直しました。リメイクと言っても結構加筆してますし、動画編集は最初からやり直しなので、半分一から作ったようなものでした。

でも作っているうちに過去の動画で説明が不十分だったり、すっ飛ばしていた部分に気づいて加筆修正できたのは収穫でした。特に新幹線保有機構の部分はJR東海のその後を決定づけた重要な出来事でしたので、これはリメイクして正解だったかなと思います。

 

もっとも、リメイク前から見て頂いてる視聴者の方には更にお待たせすることになり申し訳なく思います。これからはようやく続きの部分になりますので今しばらくお待ち下さい。

 

・・・まだ原稿全然できてないけど(ボソ

 

1月27日 迷航空会社列伝 サベナ・ベルギー航空

(原稿文字数:不明)


迷航空会社列伝「創業78年、黒字1回」補助金依存の成れの果て サベナ・ベルギー航空

 

すいません、これだけ元の原稿が消えてました・・・

 

かつてのベルギーのフラッグキャリア、サベナ航空ですが、これはもう「国の補助金にどっぷりつかったフラッグキャリアの末路」って感じですね。国の庇護の下、ぬるま湯につかってきたフラッグキャリアの意識を変えるのは並大抵の事じゃありません。この後出てくるアリタリアや東海道交通戦争でも取り上げてるJALも本質的な問題は同じなんですよね。

 

2月18日 迷航空会社列伝 バリュージェット

(原稿文字数:3,645文字)


迷航空会社列伝「消えるは恥だが生き残る」空飛ぶ朝倉軌道・バリュージェット

 

 これはもうアメリカ最凶と言っても良いくらいのブラック航空会社でしたね。法令違反上等、フライトが完結しないと賃金が払われないブラック雇用、異常運航の常態化に杜撰な管理体制・・・事故を起こしてそのまま運航停止、破産になっていれば間違いなく最低最悪の航空会社として名を残したことでしょう。

 

しかし、逆さ合併でエアトランになった後は急に真逆の方針になってホワイト化したのは正直凄いと思いました。日本のブラック企業は一度ブラック体質が染み込むと修正できずにそのまま突っ走りますから、色々と考えさせられる回でもありました。

 

3月14日 迷旅客機列伝 ボーイング717

(原稿文字数:4104文字・YouTube限定公開)


迷旅客機列伝「名門企業の忘れ形見」異端のボーイング717

 

これも昔ニコニコで上げた動画のリメイク版ですが、これに関してはYouTube限定公開にしました。旅客機に関しては他にも出してる人もいましたし、基本的にはニコニコに先にアップしていましたので、迷旅客機シリーズに関してはYouTube版で見てくれている方への優遇措置、という側面もあります。

ボーイング717、日本ではなじみがなく、一番近い場所でもハワイまで行かないと乗れないレア機種ですが、個人的には乗ってみたい機種の一つであります。マクドネル・ダグラスの血統を受け継ぐ最後の機種ですし、恐らくダグラス系の機材では最後まで飛ぶ機材になると思いますから。ダグラスが消滅して約20年、ボーイング717の生産中止からも11年。旧ダグラス機に乗る事ができるのもあと10年くらいでしょうね・・・

 

3月25日 迷航空会社 オリエントタイ航空

(原稿文字数:4,382文字)


迷航空会社列伝「古い機材は使い捨て」フリーダム・オブ・オリエントタイ航空

 

現段階でのシリーズ最凶航空会社はここで間違いないでしょう。正直、ここまでひどい航空会社、そうはいないと思います。ちなみにオリエントタイが野放しになっている原因だったタイの航空当局はかなり改善されたようで、ICAOの「安全に対する懸念」が解除されたことで今後は以前のようなザル管理は期待(?)できなさそうです。その影響なのか否か、オリエントタイは定期便はもう飛ばしておらず、737で細々とチャーター便を飛ばしている程度という未確認情報があります。潰れそうで潰れなかったオリエントタイも、いよいよ年貢の納め時なんでしょうか・・・

 

4月18日 迷航空会社 トランプシャトル

(原稿文字数:4031文字)


迷航空会社列伝「過ぎたるは猶及ばざるが如し」大統領の黒歴史・トランプシャトル

 

現アメリカ大統領・ドナルドトランプが過去に手掛けていた航空会社、トランプシャトルを取り上げた回です。サービス自体は今のフルサービスキャリアに通じるものがありますし、ある意味JALのファーストクラスやANAのプレミアムクラスに通じるものではあるんですよね。ただ、それを選択制ではなく、全席でやってしまったのが失敗でした。今のトランプ大統領も移民政策や人種問題、エルサレム問題で非難を受ける一方、ビジネスを伴う外交関係では成果を上げていますから、昔も今もムラのある人だったんでしょうかねえ・・・

 

なんて書いてきましたが、もうすぐ年が変わりそうなので一旦ここで終わります。続きは明日以降にアップします。それでは皆様、よいお年を。

90年代の日本航空は想像以上のジャンボ王国でした。

東海道交通戦争、第7章の後編はJALの破たんを取り上げました。

 


後編:落日のフラッグキャリア【東海道交通戦争 第七章】

 

JAL問題に関しては語っても語りつくせない部分がありますし、別の方の動画でも紹介されていますので、大分端折ったものになっていますが、倒産に至った原因と大まかな経緯については何とか紹介できたかなと思っています。JAL倒産の経緯についてはこちらもご覧下さい。

 


【ゆっくり実況】しくじり企業 Chapter06 ~日本航空(JAL)~

 

さて、動画内ではJAL破たんの原因のひとつとしてジャンボジェットことボーイング747型機の存在を挙げましたが、90年代はジャンボ機の存在はむしろ日本の航空業界躍進の象徴ととらえられていた節があり、JALもANAも大量の747を保有していました。3位のJASも上位2社に追いつくべく選んだ機材も747-400型でした(もっとも、JASの747についてはバブル崩壊でそれどころではなくなり、発注キャンセルになりますが)

 

で、実際のところ、昔のJALやANAの保有機材はどんな感じだったのか。ちょうど手元に1993年のフリートリストがありますので、ちょっと見てみましょうか。

(出典:月刊エアライン1993年8月号)

 

日本航空(JAL)グループ

 

(日本航空、日本アジア航空、日本トランスオーシャン航空、ジャパンエアチャーター)

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ボーイング747-400      27機

ボーイング747クラシック   50機

ボーイング747貨物型     10機

マクドネル・ダグラスDC-10    20機

ボーイング767        16機

ボーイング737-200      10機

YS-11            5機

合計            138機  

 

グループ4社の機材中、747の割合は138機中87機と全体の63%を占めます。JAL本体に限って言うと113機中83機と、実に約73.4%がジャンボ機と言う、押しも押されぬジャンボ王国です。確かにこの頃のJALはハワイやグアム、サイパンといったリゾート地にバンバン747を飛ばしてましたし、国内線でも幹線はもちろん、羽田発の地方路線にもジャンボが飛んでいた記憶があります。これだけジャンボばかりだと乗客の間でもJAL=ジャンボのイメージが強くなりますし、DC-10や767の影が薄くなってジャンボ以外は格下の機材と感じてしまうのも無理はありませんね。

 

ちなみにJALグループの機材のうち、737-200とYS-11は日本トランスオーシャン航空の機材なので、JAL本体ではプロペラ機はおろか、短通路機も存在せず、767が最小の機材と言う事になります。国内線は737とエンブラエルだらけになった今のJALとは隔世の感がありますねえ・・・

 

全日本空輸(ANA)グループ

(全日空、エアーニッポン、ワールドエアネットワーク)

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ボーイング747-400    13機

ボーイング747クラシック 23機

ロッキードL-1011     9機

ボーイング767      51機

エアバスA320       14機

ボーイング737-200           9機

YS-11            23機

DHC-6             2機

合計             145機

 

こっちは747の割合は145機中36機と4分の1程度。この機数も多いと言えば多いのですが、JALと比較するとおとなしめです。と言うかJALの比率の方が異常なんですがw

それよりも767の機数の多さが目立ちます。51機と言う機数は実は今の767の機数(旅客型35機、貨物型12機の計47機)とそう大差ない機数であり、今も昔もANAの主力機の一角を占めています。個人的にはANAはジャンボよりも767や787のような中型旅客機を上手く使っているがありますが、この頃からすでにその片鱗は見えています。

 

 それにしてもこの頃の日本はANA、JAL合わせて123機もジャンボを持っていたんですね。日本貨物航空の6機を加えると日本の航空会社が保有するジャンボは129機。当時の日本の登録旅客機が約400機ですから、実に3分の1がジャンボと言う計算です。さらに言えば747を含めたワイドボディ機の数は249機と全体の6割を占めています。今でも日本のエアラインで使われている飛行機の半数弱はワイドボディ機ですが、当時のワイドボディ率はそれ以上ですね。

 羽田や成田の発着枠がなく、急増する航空需要に対応するには大型の旅客機を入れるしかなかった日本の航空事情がここでも垣間見えますし、JALがジャンボ至上主義になっていった原因もわかる気がします。この頃の「ジャンボをバンバン飛ばせば儲かる」という成功体験が、成熟期に入った後もJALがジャンボを捨てられなかった理由の一つなのかも知れません。そう考えると早いうちからジャンボを退役させたANAと破たんするまで整理できなかったJALの差は、単に財務体質の差だけでなく、ジャンボ機への思い入れの強さと過去の呪縛の差なのかもしれません。   

 

 

ありがとう、ジャンボJAL B (イカロス・ムック)

ありがとう、ジャンボJAL B (イカロス・ムック)

 

 

ANA319便(羽田〜富山)搭乗記 〜人生初プレミアムクラスを堪能!が、雪の為・・・〜

2017年12月12日(火)、羽田で4時間の乗り継ぎ時間を過ごした後、富山行きのANA319便に搭乗します。羽田~富山間はプレミアム特割でも16,890円と比較的安い料金でしたので、思い切ってプレミアムクラスで予約しました。同じ便の普通席の特割が12,890円でしたから、差額の4,000円でラウンジ利用、優先搭乗、広々シートに食事とアルコールがつくのならかなりお得じゃないでしょうか?新幹線と比較しても東京~富山間のグリーン車料金とほぼ同じですから、そう考えると新幹線のグリーン料金でグランクラス並みの待遇がゲットできると考えると、結構な乗り得です。

 

ちなみにプレミアムクラス利用の場合、国内線ラウンジが無料で利用できますのでそこでしばらくPCを立ち上げて写真の取り込みや動画の編集などをしていました。

 

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麦スカッシュを飲みながら(笑)

 

さて、時間になりましたので搭乗しましょう。プレミアムクラスは優先搭乗の対象なので権利を行使させて頂きました。でも何故か案内放送ではプレミアムクラスも優先搭乗の対象だとは言わなかったんですよね・・・

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通常、この便の機材はボーイング737-800型なのですが、この日は私の動画でも以前取り上げたボーイング737-700型に機材変更されていました。ANAの737-700型についてはこちらの記事もご参照ください。

 

www.meihokuriku-alps.com

 

先日のANAの機内Wi-Fi無料化でも737-700に関しては対象外となっていましたので、ひょっとしたらこの機種は早晩退役になるかも知れません。そう考えるとこの機種に乗るのはこれが最後になるかも知れませんね。

 

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シートは普通席とは比べ物にならないくらい広さです。737-700の場合、プレミアムクラス導入時にシート交換されたものなので、ある意味最古の?プレミアムクラスとも言えます。とは言っても座り心地は快適そのものですし、ブランケットとスリッパも用意されてるので普通席との格差は歴然。出発前にはわざわざ担当のCAさんがあいさつに来ました。そんな待遇受けたことなんて全くないのでアワアワになりましたw

 

 そんなわけで無事離陸。窓からは東京の奇麗な夜景を見ることができました。これも航空機の醍醐味ですね(画像は機内の映像が映りこんで大してきれいに見えませんがw)

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ベルト着用サインが消え、機内サービス開始。11月からプレミアムクラスの食事内容が変わり、幹線ではきちんと器に盛られた料理が提供されるようですが、富山線ではそんな時間的余裕がないのでほぼ従来通り。ですが「らかん亭」監修のメニューはかなりお上品な味で、短時間で食べられるよう、コンパクトにまとまっていながら十分なボリュームで満足感は高かったです。

お酒は日本酒の「十六代」をチョイス。2月からは富山の地酒が出るようなので、できればそっちを飲みたかったのですが・・・

 

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と、初めてのプレミアムクラスを思う存分堪能しているように見えますが、実はこの日は富山県は雪が降っており、このフライトも悪天候の場合は羽田に引き返す「条件付き運航」。前日の同じ便は富山空港に降りられずに羽田に引き返しており、明日から仕事の私にとっては内心ヒヤヒヤものでした。離陸から1時間近くたってもまだ降りる気配はなく、その後のアナウンスで富山空港の滑走路に雪が積もり、除雪のため着陸を待っていることが判明。「これはマジで羽田引き返しかな・・・」と半分覚悟していました。

 

その後、滑走路の除雪が終わって富山空港へ着陸するとのアナウンスがあり一安心。ですが飛行機が着陸し、止まるまではまだ安心できません。当初の予定から大分遅れた19時50分過ぎ、飛行機はなんとか着陸し、羽田引き返しはなんとか免れましたw

 

心臓に悪いフライトでしたが、結果的には長くプレミアムクラスを堪能できました。初めてのプレミアムクラスは快適そのもので、普通席との差は歴然でした。幹線のプレミアムクラスは普通席との価格差が大きいケースが多いですが、羽田~富山線の場合は新幹線との競争関係がある上に航空機は劣勢なので、比較的安い料金で販売されています。休日は普通席の割引運賃が安くなるのでプレミアムクラスとの価格差は大きくなりますが、逆に平日は相対的に価格差が縮まりますので、お財布に余裕があるのならプレミアムクラスという選択肢はアリだと思います。

上級会員であればアップグレードポイントでプレミアムクラスへのアップグレードも可能ですし、ラウンジも使い放題。今回のプレミアムクラスでその世界を垣間見えることができました。

 

・・・これは修行してでも上級会員になろうとする気持ちが分かりますわw

 

JALも引っかかってしまった「振り込め詐欺」は他人事じゃない

未だに多くの人が被害に遭う「振り込め詐欺」しかし、まさかJALが引っかかってしまうとは予想外でした。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

JAL程の大企業が振り込め詐欺に引っかかるのもお粗末と言えばお粗末ですが、今回の場合は航空機リースや航空貨物の業務委託料と言う、航空業界以外ではまず発生しない支払いで、しかも担当者の会社名や名前、振込金額など一部の人しか知らないはずの情報もメールに書いてあったようですから、信じてしまうのも無理はないのかなと思います。

余程大きな裏組織が暗躍してたのか、相当な凄腕ハッカーが関与してたのか、はたまた関係者が関わっていたのかは分かりませんが、企業を狙った詐欺メールは何もJALに限った話ではなく、どの会社にも起こり得る事です。

 

 

・・・なんて書こうとしたらスカイマークも同様の詐欺に遭っていた事が発覚。航空業界をターゲットにした組織的な犯罪の可能性が出てきました。これはもう他の会社にも被害が出る可能性は十分ありますし、「JAL間抜けだね」で済まされる話じゃ無くなって来ましたね。

headlines.yahoo.co.jp

 

しかしこのビジネスメール詐欺、どの会社にも起こり得る話ですし、JALのように担当者名や本物そっくりの請求書まで添付されたら信じてしまいそうです。ましてや、その請求メールが急を要する支払いで、支払いが遅れると会社に影響を与えるものだとしたら?人によっては「急いで振り込まないといけない」という、一種の強迫観念に襲われて、正常な判断ができないまま振り込んでしまう人もいるかも知れません。

個人をターゲットにした振り込め詐欺でも、いくら「それは詐欺かも知れない」と銀行でとめられたとしても聞く耳を持たずに振り込んでしまう人がいるのも、こうした強迫観念や焦燥感に追い立てられて正常な判断ができない状態だからでしょう。詐欺とまでは行かなくとも「今購入すれば〇割引き」とか「今売却しないともっと値段が下がりますよ」という焦燥感を煽る売り文句はいくらでもあふれています。

 

この手の詐欺被害を防ぐには、月並みですがいったん冷静になって内容を吟味すること。そして、少しでも怪しいと感じたら担当者に確認を取る事。一旦パニックになったら気持ちを落ち着かせるのは困難になりますが(と言うか本人がパニックになってるという自覚すらないかも知れませんが)、それでもどこかで冷静になる目は必要かもしれませんね。

 

 

ANA462便(那覇〜羽田)搭乗記〜ネットに繋ぐだけが機内WiFiじゃない!〜

12月12日(火)富山に帰る日になりました。帰りは羽田経由なので、まずは11:35那覇発羽田行きのANA462便に搭乗です。ANAの那覇〜羽田線は本数が多いですし、乗継の富山行きは18時発なのでもっと後の便でもよかったんですが、羽田で初ラウンジを堪能したかったのとこの便が一番安かったのでw

 

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機材はボーイング777-200型。JALでは幹線でも少なくなりましたが、ANAでは幹線はもちろん、地方路線でもバンバン飛ばしてます。ANAは777-200は国際線用のER型も含め全機が国内線での運用ですが、JALは初期導入の777の退役を進めている上にER型は国際線で飛ばしてますから、国内線での遭遇率はANAの方が格段に上です。

以前は富山空港でも777が飛んでいたんですが、北陸新幹線が出来てからはまず来なくなりました。小松の方はたまに機材変更で来る事もあるんですが・・・

 

 さて搭乗です。今回は機内WiFiにスポットを当ててみたいと思います。今年6月にJALが国内線機内WiFi無料で話題となりましたが、ちょうど今日ANAも来年4月からの機内WiFi無料化を発表したので。

 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171220-00010004-norimono-bus_all

 

で、どうしてもWiFi無料化に目が行きがちですが、今のANAでもお金を払わずとも出来る事は結構あるんですよね。

まずは動画サービス。対象は限られますが、人気ドラマやバラエティ、ANA独自のプログラムなどが見られます。さらに電子書籍や音楽、ルートマップも見られ、さながら国際線の座席モニターの簡易版と言った感じです。1〜2時間程度の国内線ならこれで十分なんじゃ?

 

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行きのソラシドエアといい、ANAといい、機内エンターテインメントはスマホなしじゃ十分に楽しめない時代になって来ました。これからの航空業界はデジタルコンテンツの充実やネット環境の有無がものを言う時代なのかも知れません。

そうなるとネット環境のない機材との格差は広がる一方。ANAも全ての機材がWiFi対応ではなく、787-8や777、767、737-800にも未対応の機体が存在します。また、737-500やA320ceoなどの古い機体は改修対象外なので、これらの機体はサービス格差解消の為、退役が早まるかも知れません。

さらに、DHC8-400も機内コンテンツは見れますがネットはなし。あと何故かそんなに古くない737-700も機内WiFi対象外の機材です。

 

・・・と言う事は737-700はWiFi対応にせず、早めに退役させるって事なんでしょうかね?いずれにせよ、JALとのサービス競争の観点からも早めのWiFi対応を望みたい所です。そのうち、WiFiがないってだけで敬遠される時代になるかも知れませんしね。

ソラシドエア23便(神戸~那覇)搭乗記 ~ANAのコードシェア便のサービスは同等?~

12月10日から12日まで沖縄に旅行に行ってきました。

国内線に乗ったのは今まではJALとANAだけでしたが、今回初めてソラシドエアに乗りましたので(と言ってもANAのコードシェア便ですが)、ANAとのサービス比較も兼ねてレビューしたいと思います。

 

搭乗したのは神戸8:15発→那覇10:30着のソラシドエア23便(ANA3723便)。運航はソラシドエアですが、ANAとのコードシェア便ですので、予約はANAからです。

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↑神戸空港ではボーディングブリッジの陰で撮影できなかったので、沖縄で、しかも帰りに撮った別の機材で代用w

 

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朝の8時台の便ですが、この時間帯は他にもスカイマークやANA便が出発しますのでそこそこの混み具合でした。伊丹や関空に比べるとコンパクトにまとまってるので使い勝手はいい方だと思います。

 

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座席はこんな感じ。同じ時間帯の伊丹発、関空発の便の旅割が2万円以上なのに神戸発だけ1万円ちょっとと破格なので予約したのですが、乗ってみて納得。搭乗率はそんなに高くなく、特に私が乗った後ろの席はガラガラで横の席には誰も座りませんでした。三ノ宮からポートライナー一本で行けるので利便性はそこまで悪くないと思うのですが、伊丹や関空に比べると空港、航空会社共知名度が低いのが災いしてるのでしょうか?

 

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そんなこんなで定刻通り離陸。乗ってしまえば大手と遜色はなく、機材も新造機のボーイング737-800ですから快適そのもの。座席の広さも大手と遜色はありません。

 

ただ、気になったのが機内エンターテインメント。ソラシドエアは個人モニターはもちろん、オーディオもないので、代わりに「ソラタイム」と言う機内限定コンテンツがスマホやタブレットで見られますが、機内WiFiとは違う為かスマホの設定によっては上手く接続できません。私もいろいろ試しましたがダメでした。イヤホンも自前のものが必要なので、この点はシートモニターがあるスターフライヤーやオーディオ設備はある大手に軍配が上がります。

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一方、大手よりも良かったのがドリンクサービス。まずおしぼりが出されますがこれがコンビニで出てくるペラペラの紙おしぼりよりも少しいいやつでした。さらに機内で弁当を食べてると「よろしければどうぞ」と追加のおしぼりを出してくれました。

ドリンクはあご出汁ゆずスープをチョイス。これが凄く美味しくてビックリ!JALやANAでスープと言うとコンソメスープが定番ですが、ソラシドエアは就航地の素材で地域性を打ち出したドリンクで勝負してるなと感じました。

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全体的な感想はエンターテインメント面では今ひとつですが、CAさんのサービスも良く、ANAと比べても遜色ないサービスだなと感じました。ドリンクサービスの種類やANAに比べるとカジュアルな感じなのもマル。

ただ、ソラシドエアが「積極的に使いたい会社」「熱烈なファンを獲得できるブランド」かと言われるとまだ少し及ばないかなと思います。エアドゥ程地域色が強い訳でもなければスターフライヤー程強烈なコンセプトがある訳でもない。そつなくまとまっている分、印象に残りにくいなと言うのが実際に利用した率直な感想です。実際、私が今回ソラシドを使った理由が「ソラシドエアに乗りたい」ではなく「ANAのコードシェア便でチケットが安かった」でしたから・・・

 

とは言え、九州路線の競争が促進され、航空運賃が安くなったのもソラシドエアが参入したからですし、今後も頑張って欲しい存在です。次はいつ乗る機会があるか分かりませんが。