〜Aviation sometimes Railway 〜 航空・時々鉄道

航空や鉄道を中心とした乗り物系の話題や、「迷航空会社列伝」「東海道交通戦争」などの動画の補足説明などを中心に書いていきます。

動画の構成、制作で気をつけている事

先日アップした各航空会社の2018年下半期の運航計画紹介動画で、メインチャンネルの「迷航空会社列伝」の投稿動画が50本になりました。

 


迷航空会社列伝特別編・2018年度下期各社運航計画・ANAグループ編


迷航空会社列伝特別編・2018年度下半期各社運航計画・JALグループ、その他の会社編

何とかここまで続けてこられたのも、ひとえに私の動画を面白いと言って頂き、視聴して頂いている皆様や、YouTubeでチャンネル登録して頂いたメインチャンネル約8100人、サブチャンネル約2100人の視聴者の皆様、ニコニコでフォローして頂いた約5700人のフォロワー様のお陰。改めて厚く御礼申し上げますと共に、今後ともご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。

 

さて、今の私の立ち位置はいわゆる底辺製作者からは脱却し、特定の界隈には名前が知られる程度には有名になりました。動画投稿の世界は意気込んで作っても一向に再生数が伸びない人が大半を占めますので、私は本当に運が良かったと思います。それでも他の界隈を見れば私よりも大きな支持を受けている投稿者の方は多く、まだまだ力不足だなと感じます。

また、有名になった投稿者でも、油断したり反感を買ったりして視聴者が離れたり、炎上したりするケースも少なからずあります。ある意味、浮き沈みが激しいとも言えますし、一寸先は闇。私もいつ足下を掬われるかも分かりません。

そこで今回は自分自身への戒めも含めて、私が動画制作や投稿の際に気をつけている事、注意を払っている事をお伝えしたいと思います。もしこれから動画を作ろうと考えている方、なかなか見てもらえず苦戦してる方、現在進行形で炎上している方にとって少しでも参考になれば幸いです。

 

①極力中立・公平な視点で原稿を作る

私が取り上げる会社を選定し、原稿を作る際は極力中立的な視点で書き、最後のまとめ以外は極力主観を入れないようにしています。話の構成上、少々ツッコミや皮肉を入れたりはしますが、基本的には後述する参考資料に基づいて構成しています。

視聴者の方が知りたいのは「なぜこの航空会社が潰れたのか」「この会社はどういう歴史を辿って来たのか」と言う事実であって、私の意見や主張ではないと思います。私がやってるのはあくまで「解説動画」であって「評論動画」ではありません。その為にも公平な視点で原稿を書くように心掛けています。

 

②出来るだけ参考資料を読み込み、裏付けを取った上でそうなった背景も書く

動画を作る際はその会社や事柄に関する資料を読み込み、原稿の構成を考えています。JALやコンチネンタル航空などのようにその会社の事を書いた本があれば一番いいのですが、それ以外でも航空、鉄道関係の書籍や専門誌、経済誌や郷土資料など、参考になりそうなものは手当たり次第に読んでいます。また、国土交通白書などの国土交通省が出したレポートも非常に役立ってます。何せ役所の出した文書ですから信ぴょう性は高いですし。

特に古い会社だと最近出版された本だけでは当時の情報が少ないので、昔に出版された本や雑誌が頼りです。少し先の話になりますが、11月に投稿予定の「東急視点のJASの歴史」はその70年代〜80年代に出版された本や東急の社史がすごく役立ちました。この手の本は専門の古本屋に行かないとなかなか出てこないのですが、見つけた時は宝物を見つけたようで凄く嬉しいですね。

 

最近の事に関してはどうしてもネットニュースや海外の事だと海外サイトや個人サイトに頼る事になりますが、その際は信頼性の高い大手メディアや専門ニュースサイトの情報を優先しています。その際も一社だけだと飛ばし記事の可能性もあるので、複数社の記事を確認しています。

そして、資料だけでは説明しきれない事はそうなった背景も調べて原稿を書くようにしています。例えばスロバキア航空の回の時は資料本とウィキペディアの情報だけではスロバキア航空破綻の背景を説明するには不足でしたので、ブラチスラヴァとウィーンの位置関係とEUの航空自由化を調べてスロバキア航空が苦戦した理由を補強しました。「本に書いてないから説明できない」という狭い視野ではなく、多角的に物事を見るのが大事かなと思います。

 

③動画で紹介する対象に対し、敬意を払って制作する

「迷○○シリーズ」なんてタイトルがついてしまうと、どうしてもその対象を貶めたり欠点をほじくり返さなければいけないと考える人が出てくるようですが、私は本来「迷○○シリーズ」は「困ったところやおかしなところはあるけど、根本的には大好きで欠点も含め愛すべき存在」を紹介する動画だと思っています。

動画内では「みんな大好きDC-10」とか「ご飯の美味しいブリティッシュエアウェイズ」なんてネタにしていますけど、私はDC-10はメーカーの不義理はあったけど大量輸送時代を支え、貨物機転用で長く活躍した功労者だと思ってますし、BAも機内食はともかく、サービスの高さやネットワーク力、ロンドンシティ~ニューヨーク線のようなユニークな路線を飛ばすチャレンジングな姿勢は称賛に値するものだと思っています。

世の中の航空会社や鉄道会社の多くは一時代を築き、長年人々の足となって経済や観光などの分野で貢献してこられたのですから、基本的には彼らの活躍や功績に敬意を払い、「紹介させて頂く」という気持ちを忘れずに動画を制作し、またマイナスな事柄に対してもそうならざるを得なくなった背景や事情も説明して、できるだけ悪い印象を与えないように構成に気を付けています。

 

・・・ただし、私の動画を欠かさず見て頂いている方なら、その姿勢にも「例外」があった事にお気づきかと思います。そう、唯一「フォローは一切ない」と言い切ったオリエントタイ航空。

この会社に関しては東京タワーのニアミスに始まり子会社の墜落事故、自社責任での運休にも関わらず返金に応じずバックレ、アジア各地に飛行機をポイ捨て、いい加減な機材管理に安全管理で一時飛行禁止処分と、フォローの余地がありませんでしたしする気も失せるくらい酷いものでした。

 

・・・まあ、流石にオリエントタイを超える会社はそうそう出てこないと思いますが、この位酷い会社でない限りは、紹介する会社に対するリスペクトは忘れずに、敬意を払って紹介していきたいなと思います。

 

④常に画面の向こう側にいる視聴者の事を考えて動画を作る

 

これは私に限らずどの動画投稿者様もそうだと思いますが、やはり見て頂いている視聴者の存在が動画作りを続けるモチベーションになると思います。少しでも多くの視聴者の方に見てもらえるよう、飽きさせない為のネタ仕込みに気を配り、見終わった後何か一つでも心に残ったり、教訓にしてもらえるよう、構成を考えたり伝えたい事を伝えられるようメッセージを込めたりしています。

また、過激な言い回しや度を超えた対象への非難、的外れな批判や私的な感情による攻撃は厳に慎むべきだと思います。こう言った物申す系は一時的には共感を得られてもいずれ辟易した視聴者は離れて行きますし、長い目で見ればマイナスでしかありません。そのような物言い自体を嫌う視聴者の方も多いですし、私自身も物申す系は好きじゃないですから。

 

また、動画投稿者に取っては視聴者の方からのコメントも大きな楽しみの一つ。「面白かった」「勉強になった」と言うコメントは本当に嬉しいですし、仕込んだネタに反応があった時は思わずニヤリとしてしまいます。

時には間違いを指摘するコメントや動画の構成に対するお叱りを受ける事もあります。間違いやご批判は真摯に受け止め、改善していくよう努めますが、構成、編集、チェックを一人でやっているので、どうしても誤字や読み間違いが出てしまいます。明らかな間違いは逆にご指摘頂けるとありがたいですが、多少の誤読は見逃して貰えると助かります・・・

 

とは言え、視聴して頂いたり、コメントを頂いているうちが華だと思いますので、ニコニコ、YouTubeを問わず、見て頂ける視聴者の皆様に深く感謝し、今後も期待を裏切らないよう精進して参ります。

 

 

以上、取り留めのない感じになってしまいましたが、私の動画制作の姿勢や気をつけている事をお話しました。とどのつまり、公平性、正確性、紹介対象や視聴者の方への感謝と敬意を忘れずに謙虚な気持ちでやって行けばいいのかなと思います。

口にするのは簡単ですが、実際にはなかなか出来ていないもの。勿論私自身もこう書いておきながら考察が甘かったり、感情的になってしまう事があるので、日々反省です。でもこの気持ちは忘れずに、長く好きな動画作りを続ける為にも、気をつけて行きたいなと思います。