〜Aviation sometimes Railway 〜 航空・時々鉄道

航空や鉄道を中心とした乗り物系の話題や、「迷航空会社列伝」「東海道交通戦争」などの動画の補足説明などを中心に書いていきます。

MRJミュージアムに行ってきた。

7/27(金)から今日(7/29)まで愛知と福井に行ってきました。当初は動画の素材集めも兼ねて関東方面に行くつもりだったんですが、直前になって台風12号が関東地方直撃と聞いて、危険を感じて泣く泣く断念。ちょうど前から行きたいと思っていたMRJミュージアムに28日の午前の空きがあったので、予定変更してこっちに変更しました。

 

で、7月28日の午前10時ころ、名古屋空港近くにあるあいち航空ミュージアムに到着。「え?MRJミュージアムじゃなくって?」と思ったそこのあなた、MRJミュージアムは工場関係者以外立ち入り禁止の三菱重工の敷地内にあるので、直接行くことができないのです。というかMRJの製造工場に入るわけですから当然と言えば当然なんですが。

そこで、MRJミュージアムの受付はあいち航空ミュージアム内にあり、そこで受付を済ませた後、専用バスで工場へと向かうわけです。ちなみに、MRJミュージアムは工場敷地内も含め原則撮影禁止。電子機器の持ち込みも一切不可で、1階のロッカーに全て預けなければいけません。万が一持ち込みが発覚したらその時点でツアー中止になる場合がある程撮影や電子機器持ち込みにはシビアですので、現地のスタッフの方や他のツアー客の迷惑にならないよう、うっかりでも絶対に持ち込まないでください。

当然、館内の写真は一切なし。一階のエントランスだけは写真撮影OKのようですが、商業利用はNGのようなので、ここでの掲載はやめておきます。という訳で下のあいち航空ミュージアムの写真が唯一のもの。MRJミュージアムのバスが写ってますが、まあこのくらいは大丈夫かと思います。

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さて、MRJミュージアムですが、結論から言うとかなり見ごたえがありました。バスで移動後、一階のエントランスで荷物を預け、まずは上の階に移動して、シアターで15分ほどMRJの初飛行や開発の様子を映像で見ました。映像が終わるとスクリーン左手の扉が開き、MRJの原寸大モックアップが登場するという演出。これはなかなか上手くできてるなと思いました。MRJに対する期待感が高まります。

展示施設はMRJの原寸大モックアップやエンジンや主翼の部品、フライトマッピングや実際に風洞試験で使われた模型などが展示してあります。生産現場を360度映像で見ることができる場所ではタブレットを使ってみるのですが・・・見事に騙されました。何に騙されたかは実際に行って見て下さい(笑)

 

そして、ひとしきり説明を受けた後は下の階に降りていよいよ製造工場へ。工場内は組み立てエリアと偽装エリアに分かれていて、組立エリアには塗装済の試験機が一機と組立前の胴体が2機分置かれていました。一方の艤装エリアは配線作業中の機体が1機。全体的にガランとした感じですが、実際に生産体制に入ると何機ものMRJが並ぶ壮観な光景になるんじゃないでしょうか。

 

都合1時間半近くに及んだ見学ツアーは以上で終了。1グループにつき15人で回るので、あまり駆け足にならずにしっかり説明を聞ける感じ。入る前にイヤホンが渡されて説明もイヤホン越しに聞けるので、説明が聞こえづらいという事もありません。モックアップ内の座席や主翼の部品などに実際に触れたり座ったりすることができますので、より旅客機の事を詳しく学べるなと思います。ツアーは有料ですが、お金を払う分、しっかり考えてコースが組まれているなという印象です。

最近、MRJに取っては逆風と言えるニュースが続いていますし、今後の計画の継続性や将来の見通しも明るいニュースは少ないですが、それでも国産ジェット旅客機は実現して欲しいと思います。そのMRJを深く知り、ファンを増やすという意味でもこのMRJミュージアムは有益だと思いますし、連日満員で予約が取り辛い人気施設になっているのも、MRJに対する関心や機体の高さの表れではないでしょうか。特に土日は空きが出にくく、また予約しても変更がしにくかったり身分証明書が必要だったりと見学のハードルは高いですが、MRJミュージアムに予定を合わせてでも見る価値はあると思います。案外、間近になるとグループのキャンセルなどで空きが出る場合もありますので、思い立ったらあきらめずに予約状況を見て見る事をお勧めします。

 

まあ、私の場合はぼっちだったから間近でも予定が立てられたとも(以下自粛)

 

【2023年6月23日追記】

MRJミュージアムの閉館が正式に決まってしまいました。コロナ渦による休館以来、一度も再開されることなく6月末で閉館するそうです。スペースジェットの開発中止でこの施設の存続自体難しいと思っていたのですが、いざ正式に閉館が決まると寂しいものです。

それとともに、行けるときに行っておいて本当に良かったとも思います。シアトルやトゥールーズのような航空機産業の一大拠点になる夢はMRJミュージアムの閉館とともに幻となってしまいましたが、せめて展示物の一部だけでもどこか別の博物館に移して展示してくれればと思います。

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あと、あの時見た作りかけの試験機は恐らく廃棄されただろうな・・・

 

 

www.meihokuriku-alps.com

 

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