〜Aviation sometimes Railway 〜 航空・時々鉄道

航空や鉄道を中心とした乗り物系の話題や、「迷航空会社列伝」「東海道交通戦争」などの動画の補足説明などを中心に書いていきます。

「電車とバスの博物館」に残るJASの残滓

羽田空港に到着後は少し撮影して昼食を取り、川崎市に移動しました。最初の目的地は東急田園都市線宮崎台駅にある「電車とバスの博物館」です。

 

↓この前の行程はこちら

 

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ここは東急の車両やバスが展示されている、いわゆる「企業博物館」ですが、館内は家族連れが多く、展示物もバスや鉄道の仕組みや仕事体験といった子供向けの展示に重点が置かれており、学術研究や貴重な鉄道資産の保存施設と言うよりはテーマパーク的要素が大きいです。

とは言え、車両は元玉電のデハ200形など貴重なものが展示されており、それなりに展示は楽しめます。しかし今日のお目当てはこれらの両ではありません。本館(A棟)とは別の建物(B棟)の奥にひっそりと保存されているJASの名残です。

 

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B棟は「キッズワールド」として子供向けシミュレーターやプラレールパークが設けられており、A棟以上に家族連れで賑わっています。かなりの場違い感を感じつつ奥に向かうと、「JASの残滓」が見えてきました。

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元東亜国内航空のYS-11、JA8662「なると」です。

この機体は1966年5月に日本国内航空に納入され、その後東亜航空との合併を経てTDAの国内線で20年以上運用され続けました。何事もなければそのまま日本エアシステムの社名変更を迎え、やがてひっそりと退役したと思いますが、1988年1月10日の米子空港オーバーラン事故でその運命は大きく狂いました。

事故によって機体は中海に突っ込んでしまい、事故調査の後1989年2月に登録抹消、現地で解体されてしまいました。事故当時の写真を見る限りだと修復できそうな気もしますが、既に就航から20年以上経っていましたし、地方空港のジェット化でいずれYSは余剰となる事が予想されましたから、修復しても長く飛ぶことはないと判断されたのでしょう。

しかし、機首部分だけはこの「電車とバスの博物館」に移設され、シミュレーターとして第二の人生(機生?)を歩む事になり、結果的にはTDA時代の「レッド&グリーン」の塗装で残る国内最後の機体となりました。果たして「なると」にとっては幸せだったのかどうか・・・
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機内にはシミュレーターだった頃の名残がいくつかあります。待合室代わりだったのか?当時使われていたと思われる座席が設置されています。また、壁にはJDA時代の塗装のYSのイラストが掲示されていますが、説明文をよく見ると2006年のYS退役まで言及されていますし、その横には明らかに切り貼りされたTDA時代からのロゴとJASの社名が。一から作ることができなかったから無理矢理切り貼りしたのかなと、変なところで涙ぐましい努力を感じてしまいました。


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コクピットはシミュレーター用にモニターが後付けされていますか、それなりに当時の雰囲気は維持されています。シミュレーターとしては2016年に運用を終えており、現在は単なる展示物の一つになっているようです。
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そして外に出て改めて機体を見てみると、左横に見たことあるような機体が・・・


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みんな大好きDC-10(JAS仕様)

 

私の動画でも取り上げた事のある、JASが2機だけ購入したDC-10の1/25モデルプレーンです。以前は博物館のエントランス部分に鎮座していたのですが、博物館のリニューアルに伴い、2014年頃からこの場所に置かれているようです。どこかのブログで見た気がするのですが、このDC-10は最初から博物館の展示用だった訳ではなく、JASのどこかの支店に飾られていたのを引き取ったとかなんとか。詳細ご存知の方がいたら教えて下さい。


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以前はJASの特集コーナーがあったそうですが、リニューアルで撤去されてしまったようです。一度見て見たかったですね・・・

 

現在、電車とバスの博物館に残るJAS関係の展示はこの2点だけです。以前のDC-10の扱いやJASコーナーが消えたことを考えると、東急内でのJASの記憶は薄れてきているのかなと感じてしまいます。JALとの統合でJASの名前が消えてはや15年、JASの名前を聞いたことがあってもJASが東急グループだった事を知らない人も多いのではないでしょうか。

それだけに、今電車とバスの博物館に残っているJA8662の機首とDC-10の模型は「東急グループに日本エアシステムと言う航空会社が存在した」と言う生き証人と言えます。展示スペース的に傍に追いやられた感はありますが、1日も長く展示されて欲しいですね。

ここの滞在は30分程度で切り上げ、次の目的地に移動しました。

 

↓この後の行程はこちら

 

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ANA316便(富山〜羽田)搭乗記 〜新幹線があるのに敢えて空路を使う理由〜

8月31日、JALのA350搭乗の前日に東京入りしましたが、いつも通り空路で向かいました。新幹線が開通した今、東京への移動に空路を使いまくる人間なんてそう多くはないでしょうねw

 

↓この旅最大の目的はこちら

 

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今回は富山発の2便目、9:35発のANA316便を利用しました。現在、富山〜羽田線は通常はボーイング737-800、夏場の一部の便はエアバスA321が就航していますが、ANAは需要に応じてこまめに機材変更を行っており、昨年まで1往復だけ飛んでいたボーイング767や、新幹線開業までは頻繁に飛んでいたボーイング777や787もたまに機材変更で富山に飛来します。この日の316便も767での運航でした。

 

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この日のシップはJA611A。2003年製造の機体で元々は国際線用のER型でしたが、昨年ドメ転(国内線転用)したようです。この先も国際線用767のドメ転→古い767の砂漠送りが続くと思いますが、そのうちウイングレット付きの詫び767もドメ転するんでしょうか?
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さて、話は変わりますが、私は北陸新幹線開業以降、東京への移動は極力飛行機を利用しています。北陸新幹線が開業し、富山〜東京が2時間ちょっとで結ばれた今、敢えて飛行機を選択する方は少数派だと思いますが、それでも私が飛行機を選択し続ける理由をお話ししたいと思います。

 

理由1.マイルのため

新幹線で往復してもマイルを貯められるのはANAカード決済のポイント分のみ。一方の飛行機はANA valueやsuper valueだと富山ー羽田間の基本マイルは132マイル。これに加えANAカード決済だと10%の加算マイルがつく他、100円ごとに1マイルのボーナスマイルが加算されます。もちろんポイントも別に付きますので、値段にもよりますがトータルすると富山〜羽田を片道乗るだけで概ね300〜400マイルが貰える計算になります。

これに加えてANA系列の店舗で買い物をすれば100円か200円に1マイルの割合でボーナスマイルが付きますので、飛行機以外でもマイルが貰えるチャンスがあるのが嬉しいところ。マイルを貯めない人には分からない理屈ですが、貯めてる人間は一度「マイル輪廻」にはまってしまうと容易には抜け出せないんです・・・

 

理由2.駐車場が無料

富山空港の魅力の一つが「広大な無料駐車場」1000台以上停められる駐車場は車社会の富山県では新幹線に対する優位性の一つです。

一方の新幹線は富山駅と新高岡駅に「パークアンドライド」サービスがありますが、富山駅は事前予約制の上に24時間毎に1000円かかりますし、新高岡駅も開業当初は無料だったのが現在は有料と、お金がかかります。特に富山市南部や砺波地区など、車移動が主流の地域にとっては駐車場が有料か無料かは心理的な抵抗感は違うのではないでしょうか。

 

理由3.単純に飛行機に乗りたい

まあ、これに関しては好みの問題ですよね。しかしこれは次の理由に繋がるものでもあります。

 

理由4.乗らないと富山空港が無くなるから

ある意味これが私が空路を使う最大の理由です。富山空港の国内線は羽田線以外では札幌しかなく、国際線はソウル、上海、大連、台北がありますが、いずれもハンドリング業務はANAに委託しています。

もし羽田線がなくなると残りは札幌1往復しかなく、正直利用率も良くないので羽田線と同時に辞めてしまうかもしれません。さらにANAが撤退してしまうとハンドリング業務を委託していた国際線も維持できず撤退、となってしまいます。つまり、羽田線が無くなるのは富山空港から航空路線が消滅しかねない死活問題であり、富山県が羽田線の利用促進に躍起になっている理由でもあります。

北陸新幹線は黙っていても利用者はたくさんいますが、富山〜羽田線は意識して使わないと消滅しかねないので、私は極力空路を使っている、と言うわけです。羽田線に限って言えば空路も新幹線と遜色ない料金ですし、朝や夕方の利用しやすい時間帯に飛んでいるので、今はまだ空路の利便性は高い方だと思います。

しかしそれも利用率が悪ければ減便され兼ねませんし、利便性低下は更なる減便や、最悪空路廃止にも繋がります。羽田国際化で国内だけでなく海外へも行けるようになった今、羽田路線廃止はその利便性を奪う事になりますので、極力維持してほしいですし、その為には出来るだけ空路を使って行きたいなと思います。


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ほぼ定刻通りにANA316便は羽田空港に到着しました。10月1日からは京急の値下げで羽田からのアクセスは更に便利になるでしょう。新幹線の方が便利なのは言うまでもありませんが、それでも富山にも空路は必要だと思います。その空路を残す為に私達ができるのはやはり「乗る事」ではないのかなと思います。

 

↓この後の行程はこちら

 

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羽田空港の発着枠決定・国際線編 〜就航路線はどこ?成田路線はどれだけ減る?〜

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2020年4月からの羽田発着枠増加のニュース、今回は国際線の配分を見ていきましょう。国内線についてはこちらの記事をご覧下さい。

 

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羽田発着国際線の発着枠配分の行方

まずは各国ごとの配分を見ていきましょう。なお、配分については日本側、相手国側同数です。

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アメリカ 12

中国 4

ロシア 2

オーストラリア 2

インド 1

トルコ 1

イタリア 1

スカンジナビア 1

(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー3か国共同)

フィンランド 1

 

前回はヨーロッパや東南アジアに手厚い配分でしたが、今回はアメリカと中国に多めに配分されています。また、ヨーロッパはロシアやイタリア、北欧と言った主要地域以外の部分で配分され、インドやトルコと言った地域にも初めて配分されるなど、いわゆるホワイトスポットへの配分が目立ちます。これまでパリやロンドン、バンコクにシンガポールと言った世界の主要都市が中心だった羽田の就航地のバリエーションは大きく広がる事でしょう。

 

次に、ANAとJALの配分を見て見ます。

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ANA 13.5枠

アメリカ6、中国2、ロシア1、オーストラリア1、インド0.5、トルコ1、イタリア1、スカンジナビア1

 

JAL 11.5枠

アメリカ6、中国2、ロシア1、オーストラリア1、インド0.5、フィンランド1

 

一見するとJALより2枠多いANAの配分は「また傾斜配分か⁉」と思われそうですが、今回はあくまでも両社の運航実績を基に配分したそうで、ANAの方が多いのは単純に就航都市が多いからだそう。確かに一番美味しいアメリカや中国は両社均等に配分されていますし、ANAのみに配分された都市のうちトルコとスカンジナビアはスターアライアンス内に提携相手がいますから順当なところ。むしろJALがこれらの国の配分を受けても使い道に困るでしょうね。

しかし、イタリアに関してはかつてはJALが直行便を飛ばしていた地域でしたので、イタリア路線の運航実績が殆どないANAに配分されるのは意外な気もします。これには昨年アリタリアとANAが結んだ提携が影響しているものと思われますが、まさかこの提携もこうなる事を見越して結んだ、って事はないよね・・・?

 

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とは言え、今回の配分にはANA、JALとも異存はないようで、 特にJALは「当社の意向を十分に汲んで頂いた」と、感謝のコメントを出したくらいです。少なくとも今回の配分に関しては先に発表されたアメリカ側の会社を含め、各社ともおおむね満足のいくものだった、と言えるのではないでしょうか。

 

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ANAとJALはどの路線に飛ばす?

ここからはANAとJALの両社が具体的にどの路線に飛ばすのかを考えてみたいと思います。

まずはANA。アメリカ路線に関しては現在羽田発はニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルス、ホノルルに各1往復ずつ、成田発はロサンゼルスとホノルルが一日2往復とニューヨーク、ワシントンDC、シカゴ、ヒューストン、シアトル、サンノゼ、サンフランシスコに各1往復の合計11往復が就航しています。

このうちホノルルに関しては羽田のA380定期就航が難しいため、移転はないのではないかと思います。逆にワシントンDCはビジネス需要が多いのでユナイテッド同様羽田に移転させる可能性が高いと思いますし、ロサンゼルス線も1往復を羽田に移すのではないかと思います。残りの4枠ですが、成田から移すとなるとサンフランシスコとシアトルが可能性があるかと思いますし、新規開設だとユナイテッドのハブの一つであるニューアークが考えられます。また、ユナイテッドが却下されたヒューストンとグアムにANAが代わりに就航する、というのは考えられないでしょうか。特にグアムはANAが初めて就航させた国際定期路線という歴史がありますし、グアム空港も羽田移転を求めている事を考えると十分可能性はあると思うのですが・・・

 

次にそれ以外の路線ですが、中国路線は順当なのはビジネス需要の大きい上海1往復増加でしょう。もう1往復は北京の増便か、バランス的に大連か成都になりそうな気がします。オーストラリアは既にシドニーの深夜便を飛ばしていますが、昼間は完全に空港に寝かせている機材効率の悪い路線なので、昼間便を増便して効率的な機材運用にすると思います。

また、ロシアはモスクワで決まりでしょうし、インドは首都のデリー線よりもANA単独運航でビジネス需要のより大きいムンバイ線を移す可能性が高いと思います。トルコはイスタンブールで確定、スカンジナビアもコペンハーゲンになる可能性が高いと思います。最後にイタリアですが、観光需要を考えるとローマですが、ビジネス需要はミラノの方が大きいので、どちらに振るか悩ましいところ。しかし最後は観光需要狙いでローマに行きそうな気がします。

 

次にJAL。アメリカ路線は羽田発がニューヨークとサンフランシスコの2往復、成田発がホノルルが4往復とニューヨーク、ボストン、シカゴ、ダラス、シアトル、ロサンゼルス、サンディエゴ、コナ、グアムが各1往復の計13往復ですが、ANAとは逆にホノルル路線を1〜2往復羽田に移すのではないかと思います。また、ロサンゼルス線は新設という形で1往復設けるのではないでしょうか。この他移転の可能性としてはアメリカン航空最大のハブであるダラスが考えられますし、新規路線としてはアメリカンが却下されたラスベガスもありえるかも知れません。あと可能性があるとすればボストンかシカゴあたりでしょうか。

次にそれ以外の路線は中国路線はANA同様1枠は上海だと思いますが、もう1枠は新規開拓で天津あたりはどうでしょうか?JALの場合中部〜天津で就航実績がありますし、ANAが未就航の地域なので結構穴場だと思いますが・・・

ロシアはモスクワ以外には考えられませんし、インドは素直にデリー線を移動させるでしょう。オーストラリアも順当にシドニーですし、フィンランドもヘルシンキしかあり得ないでしょう。こうして見るとJALはアメリカ以外の路線の予想は容易ですね。

 

成田路線への影響は?f:id:meihokuriku-alps:20190904201238j:image

 

さて、羽田発着枠の大枠が固まったところで、今後成田空港発着路線に与える影響はどれだけあるのでしょうか?短期的には路線の減少は避けられないと思います。

まずアメリカ路線ですが、既にデルタが撤退を表明している他、ユナイテッドもシカゴとワシントンD.C.の羽田移転を決めています。日系キャリアも一部路線の羽田移転や減便は避けられないでしょう。特にビジネス需要の大きい路線や複数便運航の路線が危ないと思います。

それ以外の路線もロシア、スカンジナビア、フィンランド、トルコの路線は羽田移転は避けられないでしょう。イタリアはアリタリアがローマとミラノのどちらかは残すと思いますし、オーストラリアもカンタスは羽田に移るかも知れませんが、ジェットスターとJALのメルボルン線は成田に残りますので、一定数は残ると思います。

 

一方で成田に新たに就航する航空会社もあります。エルアル・イスラエル航空が成田への就航を表明している他、JAL系LCCのジップエアも来年4月から就航予定。新規路線に関してもANAがパース、チェンナイ、ウラジオストク線を、JALがウラジオストクとベンガルール線を就航予定だったりと、羽田の発着枠に限りがある以上成田への就航がなくなることはあり得ないと思います。

今回の増枠後は当分羽田の発着枠が増える事はないと思いますので、今後は成田をどう活用し、新規路線を誘致していくかが課題となるでしょう。今まで羽田に力を入れていた分、今後は成田路線の充実にも振り向けて羽田と成田を「日本の空の両輪」として育てて行って欲しいですね。

 

 

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羽田空港発着枠の配分決定・国内線編 〜新規参入枠の見通し〜

9月2日、国土交通省航空局は羽田空港の発着枠配分を決定しました。日本側全体で25枠増加となる国際線枠については改めて紹介し、今回は回収の上再配分となる国内線の発着枠について考えてみたいと思います。

 

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www.aviationwire.jp

 

 

羽田発着枠に関する以前の記事はこちらもご覧下さい。

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さて、今回の発着枠増加で増えるのは国際線のみ。国内線に関しては配分がないため、既存の会社の発着枠19枠を回収した上で再配分するという形を取りました。

 

まず回収される発着枠ですが、

JAL 8

ANA 7

スカイマーク、エアドゥ、ソラシドエア、スターフライヤー 各1

 

一方の再配分は

JAL 5

ANA 6

スカイマーク 2

エアドゥ、ソラシドエア、スターフライヤー 各1

新規参入会社用 3

 

この結果、新しい羽田国内線の配分は

JAL 181.5(-3)

ANA 170.5(−1)

スカイマーク 37(+1)

エアドゥ 23

ソラシドエア 25

スターフライヤー 23

新規参入用 3(就航までは既存航空会社が暫定利用)

 

となります。

 

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全般的にはJALが一番割りを食っている印象ですね。発着枠だけを見るとJALはANAより10枠以上多いのでJALが余計に削られるのは分からなくもないですが、それでもANAがエアドゥ、ソラシドエア、スターフライヤーとのコードシェアで実質的に71枠の「隠れ発着枠」を持っている事を考えると本当に妥当なのかと言う気はします。

一方でスカイマークが1枠増加になったのは良かったと思います。他の新規参入組と違い、スカイマークは今のところANAとのコードシェアは行なっていませんから、第三極として踏ん張って欲しいところです。折しも神戸空港も発着枠増加が認められたばかりですから、神戸線増便に充てるのでしょうか?

 

ちなみに、今回再配分された発着枠は札幌、大阪、福岡、那覇のいわゆる幹線以外の路線に使われる事になります。具体的にどの路線に配分されるかは航空会社次第です。

また、今回の配分とは別に廃止された羽田〜三宅島線と大島線に配分されていた2枠は「政策コンテスト枠」に廻される事になります。現在、山形、鳥取、石見の3路線に1枠ずつ配分されていますが、新たな2枠については年度内にコンテストを実施するそうです。どの空港が手を挙げるのか注目ですが、個人的には搭乗率保証で高搭乗率を維持している能登空港に手を上げて欲しいなと勝手に思ってます。

 

そして、今回一番注目なのが久し振りに割り当てられた「新規枠」羽田空港に新規に就航する航空会社向けに優先的に配分される枠ですが、果たして完全な「新規参入会社」が現れるかどうかは疑問です。

自由化直後ならいざ知らず、新規参入会社がある程度規模を大きくした今からだと大手2社プラス既存の新規参入社との競争になりますので、3枠だけでは不利なのは明らか。それに今後近い将来羽田空港の発着枠が増える予定はありませんから、新規会社の羽田路線が増える見込みは当面ありません。初期のスカイマークやエアドゥが3枠だけの配分で利便性や効率性の低さで大手にコテンパンにされた事を考えると、今更一から航空会社を立ち上げて参入する物好きがいるとは思えないのです。

 

となると考えられるのは既存の会社のうち羽田に未就航の会社が参入する事。あり得るとすればフジドリームエアラインズかエアアジアジャパンではないかと思います。

 

まずFDAですが、静岡と小牧をベースに地方間路線を飛ばしてきましたが、今年の10月から神戸にも就航し、初めて関西圏に進出します。一方の首都圏は羽田は発着枠がなく、成田もLCCがしのぎを削る中の参入は体力面で厳しいためこれまでは考えてもいなかったと思います。

しかし羽田の発着枠が出るなら話は変わって来るのではないかと思います。エンブラエル機では広島や鹿児島といった大規模地方路線はキャパ的に厳しいですし、JALとの関係を考えるとJAL単独路線への参入も難しいですが、ANA単独路線だったらどうでしょうか?庄内、富山、八丈島、鳥取、佐賀。737クラスでは厳しくともエンブラエル機なら採算に乗りそうな路線はいくつか考えられます。

また、隠岐や徳之島、種子島といった羽田未就航の離島に飛ばしても面白そうですし、羽田発着路線の常識を覆してくれるかも知れません。

 

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一方のエアアジアジャパンは中部発着路線を増やし、ようやく3機フル稼働体制となりましたが、他の空港の拠点化のメドは立っていません。特に成田はピーチ、ジェットスタージャパン、スプリングジャパンとLCCが3社もひしめいている現状では参入の余地はないと言っていいでしょう。

そんなエアアジアジャパンにとっては羽田発着枠は3枠でも喉から手が出るほど欲しいのではないでしょうか。仮に羽田〜札幌に就航する事が出来ればLCC初の羽田発国内線として注目を集めますし、本数は少ない分は低価格で十分カバーできます。何より他のLCCとの差別化も図れますし、羽田就航の実績を作れば将来の配分も期待できますから、発着枠確保に動く可能性は十分あると思うのです。

ただし、エアアジアジャパンの場合は監督官庁である国交省との関係が良くないのがマイナス材料です。また、既存の航空会社もLCCであるエアアジアジャパンの羽田参入に難色を示して反対するでしょうし、他のLCCも反対する可能性が高いので、実現する可能性は低いと思います。羽田未就航の会社を入れるとしたら、やはりFDAの方が無難でしょうね。

 

とは言え、新規参入会社が入ったらそれはそれで面白いですし、FDAやエアアジアジャパンが入っても羽田の国内線に変化をもたらす事でしょう。色々思うところが無いわけではありませんが、配分する以上は利用者の為に有益に活用して欲しいですね。

 

 ↓新規参入組で真っ先に経営破たんしたエアドゥの破たんまでのいきさつを書いた本。体力のない新規参入組が中途半端な発着枠しかもらえないとこうなるという教訓と言えます。

 

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JALのA350の羽田発就航2便目(JAL329便)搭乗記

2019年9月1日、JALの新機材、エアバスA350-900の就航日を迎えました。私も以前の記事でも言った通り、18:10発のJAL329便、羽田発の就航2便目に乗って来ました。初便じゃないのは残念でしたが、2便目も2便目で就航初日特有の高揚した雰囲気を感じることができました。まあ2便目のレポやる人なんてそうはいないと思うのでこれはこれで貴重な記録になると思います。

 

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手荷物預かり待ちの時に対応してくれた係の方が便名を見て「A350ですか!今日就航なんですよ!」と反応してくれました。やはりJAL社内でも今日は特別な日みたいですね。

 

さて、通常初便就航のセレモニーは搭乗ゲート前でやるのが一般的ですが、今回は第1ターミナルの中央のホールでも10時から行われました。おかげで初便の予約に失敗した私もセレモニーを見る事ができました。ご一緒したムーンライト備後さんありがとうございました。

ちなみに初便のフライトにはご一緒したムーンライト備後さんが登場したほか、人気YouTuberのスーツさんやおのださんなど、錚々たるメンバーが乗っていたようです。こっちの便が取れてたらワンチャン声かけるチャンスがあったかも・・・


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ムーンライト備後さんと別れた後、搭乗便まで時間があったので一旦羽田空港を離れ、動画素材用に東急の撮影に勤しんだり、神保町で何か資料になりそうな本がないか物色してたりしました。

 

・・・もはや一種の職業病ですねw

 

その後16時過ぎに羽田空港に戻りました。「是非お会いしたい」と言って下さった®️さんと待ち合わせだったのですが、ここでスマホの充電を切らすと言う失態を犯し、泣く泣く乾電池式の充電器を買う羽目に。コインロッカーの施錠も航空券もスマホで済ませていたのでスマホの電源が切れる=詰み、と言う状態だったんです・・・おかげで®️さんをお待たせしてしまう事に。®️さん、その節は大変失礼しました。またお土産も頂きありがとうございました。

 

 

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さて、®️さんとしばしお話した後制限エリアへ。いつも乗る富山便は端の搭乗口か下手したらバスラウンジなのですが、今回は保安検査場を出てすぐの9番ゲートでした。流石幹線&最新鋭機は扱いが違うw

 

そしてゲートで遂にA350とご対面!

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流石に初便ほどではないですが、明らかにこれ狙いだった人が多数カメラを構えたり、初便担当のパイロットさんと記念撮影したり、2便目のクルーの方が総出で乗客に挨拶したりと、就航初日の独特のテンションを感じることができました。東京には昨日入ったのですが、そこかしこでA350の広告を見ることができ、JALがこの機体に社運をかけている事がよく分かります。

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定刻では18:10出発だったのですが、前の便の遅れで18:30発に変更。まあ慣れない機材で初日で満席、しかも機内を見回してなかなか席に着かない人も多かったと思いますのでこれは仕方ないなと思います。実際、私が乗った2便目もなかなか列が進みませんでしたし。

ああ、そう言えば普段は十数人程度の優先搭乗がこの便では5〜60人くらいいました。そこまでいたら優先搭乗の意味ないやん・・・どれだけ解脱者がいたんだか。

 

そして機内に入りました。新造機だけあって機内はいわゆる「新車の匂い」がして否応にも新しい飛行機に乗るんだとテンションが上がります。座席は普通席ですが、座面は革張り、背面は布中心で座り心地はいいです。背面も革だと背中がズルズルと滑るのでこの組み合わせは良く考えてあるなと思いました。薄型シートなので足元にも余裕があり、短時間なら苦にならないレベルです。

また、背面には可動式の枕も付いており、これも快適性向上に一役買っています。北陸新幹線などでもこの手の枕はありますが、これがあるとないとでは快適性が違うんですよね。

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そしてA350の大きな特徴の一つが全席シートモニター。国内線ではJASの777が最初でANAにもA321の例がありますが、JALの方は機外カメラ装備という「飛び道具」があります。これは前輪と尾翼部分に取り付けられた機外カメラの映像をモニターに映し出すと言うもの。国際線機材では他にもあったと思いますが、恐らく国内線機材では初めての試みではないかと思います。

 

※当初「ANAのA321が最初」と書きましたが、ツイッターでご指摘を受けて調べた結果、JASの777で全席シートモニターを採用していました。訂正の上お詫び申し上げます。


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夜間飛行と言うこともあって巡航中は真っ暗でしたが、離着陸時は滑走路の光や都市の夜景が映し出され、幻想的な光景をモニター越しに楽しむことができます。A350のような大型機だと窓側の席に当たる確率は2割台と低いですが、この機外モニターがあれば景色を楽しめない不満はいくらか和らぐのではないでしょうか。個人的にはこの機内モニターがあるだけでも積極的にA350に乗りたいと思ってしまいます。

 

ただ、ちょっと残念だったのが機内WiFiの調子が悪く使う事が出来なかった事。機内アナウンスでもその旨お詫びがありましたが、折角の新機材ですしこの点に関しては早急に改善して欲しいところですね。

 

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飲み物はコンソメスープと迷いましたが「スカイタイム キウイ」を選択。スッキリした飲み心地とキウイの甘みと酸味が効いてて美味しかったです。うどんですかいやラウンジのビーフカレーもですが、JALって結構オリジナル商品に力を入れていますよね。これもJALのヘビーユーザー確保に一役買っていると思います。

 

 

2便目なので初便のような記念品はありませんでしたが、今日が初日である事を意識してか、機長のアナウンスはA350が今日から就航した事に触れ、静かさや軽量化を図ってCO2を削減し、環境に優しい飛行機とA350の紹介をしていました。

また、到着時のチーフパーサーのアナウンスもA350を「JALの全社員の想いを込めた新しいフラッグシップ」と表現し、型通りの言葉ではない、A350に対するJAL社員の想いを代弁したかのようでした。これだけでもJALがA350に力を入れ、並々ならぬ想いで仕上げて来たのだなと言う事が伝わって来ます。無理してでも初日に乗ってその想いに少しでも触れる事が出来て本当に良かったです。

思えば荷物預けの時に気さくに話しかけてくれた係りの方や搭乗前に一斉に挨拶するクルー、記念撮影に気さくに応じるパイロットや植木会長の姿を見て、「本当にJALは変わったんだな」と思いました。ANAと比べても本当に気さくでフレンドリー、それでいてプロとしての一線はしっかり守っている。ひょっとしたらかつてのJASのクルーもこんな感じだったんでしょうか。改めて稲盛和夫氏の改革の凄さを垣間見る事ができました。

 

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そして20時30分頃、JAL329便は定刻より30分遅れで福岡空港に到着。機内では那覇行きの乗り継ぎの他に羽田行きの乗り継ぎ案内もしていました。

・・・つまり福岡には泊まらず、そのまま羽田に引き返す人が一定数いるって事ですね。この界隈ではよくある事です。明日は仕事と言う方も多いでしょうし。

私は今日中に富山に戻る術はもうないので大人しく休み取って福岡に一泊しました。まあ、もし初便だったら私も同じように羽田に引き返して富山行きに乗るか、小松行きの飛行機に乗ってその日のうちに富山に戻ろうとしてたと思いますので人の事は言えませんが・・・話は前後しますが、今回の旅行ではA350以外にも色々ブログのネタを仕入れましたので、順次書いていきたいと思います。

 

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ANAのA320が「LCC仕様」の座席配置に?どうしてそうなった

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一昨日あたりからTwitterなどでANAのHPや予約スケジュールなどで「座席数180席」のA320が出現したと話題になっています。機種名に「32G」とついている便が問題の機材のようで、昨日ANAの公式HPの機材一覧にも出て来ました。

togetter.com

 

で、問題の機材のシートマップを見て見ると、確かに座席数180席でプレミアムクラスの設定は当然なし。説明欄には「当機材は180席仕様の為他のA320機材より座席間隔が狭くなっております」とわざわざ注意書きもされていますし、機内WiFiもなし。この座席数と言い、シートマップのレイアウトと言い、LCCのA320と同じ座席配置ですね・・・

www.ana.co.jp

 

 この機材の出どころはどこなのでしょうか?少なくとも既存のA320を改修したわけでないのは間違いありません。今ANAに残っているA320は機齢20年を超えており、間もなく退役を迎える機体ですから今更改修なんてしないでしょうし、エンジンの形式も違います。

種明かしをするとこの機材は系列LCCであるピーチかバニラ、恐らくバニラの機体である可能性が高いと思います。現在、バニラエア所属のA320は順次ピーチ仕様への改修を進めており、改修初号機のJA04VAがピーチ仕様になって就航した他、JA06VA、JA09VA、JA13VAの3機が改修の為一時抹消中。最終的にはバニラ所属の15機のうち12機がピーチ仕様に改修されますが、言い換えれば残りの3機は改修されず、ピーチには行かないという事になります。

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この他にもピーチの初号機JA801Pが登録抹消されていますが、こちらは既にエアバスに所属が移っており、登録記号も変わっていますから、この機体がANAに来るとは思えません。後述しますが「32G」の機体がアサインされている便数を考えると2~3機程度で運用しないと廻せないので、やはりピーチ行きにならない元バニラ機材がバニラの運航終了後、ANA本体に来ると考えるのが自然なようです。

www.aviationwire.jp

 

では、実際にどの路線に180席仕様のA320が投入されるのでしょうか?1月6日以降のダイヤを見てみると以下の3路線3往復が該当します。

 

羽田〜八丈島、岩国、佐賀 各1往復

 

また、来年3月以降のダイヤで探して見ると以下の5路線6往復が該当しました。

 

羽田~庄内 2往復

羽田~八丈島 1往復

羽田~富山 1往復

羽田~能登 1往復

羽田~石見 1往復

 

見事にANAの単独運航路線ばかりですね。しかし庄内や富山はJRとの競合があるし、能登は地元自治体が搭乗率補償まで付けて集客に協力してるのにこんな機材入れたら逆効果になる気がするのですが・・・

JALやSKYなど他社競合がある路線に詰め込み仕様のA320を入れないあたり、ANAもこの機材が世間でどう思われるか分かっているような気がします。実際、ツイッターを見ててもこの機材に対する評価は散々で、早くもこの機材を避けて乗ろうと言う声があるほどの「嫌われ機材」になりつつあります。元バニラの機材と言う事はオーディオ設備もないでしょうから、「ハズレ機材」と思われても仕方ないのではないでしょうか。

 

それにしても、なぜANAは自らの評価を下げかねない「詰め込み仕様」の機材を入れようとしたのでしょうか?恐らくですが、スペースジェットの度重なる納入遅延でANAの機材繰りが深刻化しているのではないでしょうか?今までは737-500やA320といった老朽機の退役先延ばしで何とかしのいできましたが、737-500は来年の退役がアナウンスされていますし、A320も10月以降は別の機材に代わる事が多くなっていますので、引き延ばしはそろそろ限界になりつつあります。恐らくこれらの機材の穴は737-700型で埋めることになると思いますが、それでもギリギリですし、来年春には羽田空港の発着枠増加で更に多くの飛行機が必要になります。

しかし新造機を買うにも納入までに数年単位の時間がかかりますし、中古機もそう簡単に出物が出るわけでもない。リース機だってA320クラスの旅客機は引き合いが多く、条件の良い機材は簡単には出て来ません。そこに出てきたのがピーチに移籍しないバニラエアのA320。バニラの機材の中にはANA本体が発注した機材も多いですし、手続きの面でも比較的移籍が容易にできるのではと思うので、繋ぎと割り切ってANA本体で飛ばそうとするのではないかと思います。長期的な使用を前提にするなら機体の改修をするでしょうから、この180席仕様のA320を飛ばすのは精々1〜2年程度ではないでしょうか。

 

切羽詰まった事情があるのだと思いますが、そんな事情を知らない一般の利用者にとってはサービス低下としか映らないでしょうし、やはり改修せずに使うのはブランドイメージ上良いとは言えません。また、競合会社のないANA単独路線に入れると言うやり方も余り共感を得られる方法とは言えないでしょう。運賃も他の機材と変わらないみたいですし、悪い意味で話題になって顧客離れに繋がらないと良いんですが・・・

 

 

【10月26日追記】

180席仕様のA320投入についての理由や背景などを書いた記事が出ました。やはりANAがリースしてバニラにサブリースしていた3機を転用するようです。投入の理由としてはボーイング787のエンジン問題て他の機材の稼働率が上がった結果退役が早まり、一時的に国内線用機材が不足する事、また、現在のA320と同じ166席仕様に改修した場合、設計や配線変更など大掛かりな改造が必要となり、当局の承認などに掛かる期間などを考えると2年近くかかるそうで、路線維持やオペレーションの安定を優先してそのまま投入することを決めたそうです。

ANAにとっても今回の180席仕様のA320投入は「仕方なく」の部分が大きく、背に腹は代えられない苦肉の策だったようです。787の納入遅れ以来、どうもANAの機材繰りは綱渡りを強いられることが多いようですね・・・機材運がなさすぎると言うか。

 

それでもダッシュ8-400型と同様のWiFi活用のサービス(インターネット接続なし、機内コンテンツの利用のみ)を導入するなど、できる限りサービス格差は埋めようとしています。とは言え、事情を知らない人も多いと思うので、実際に就航したら色々と言われるのではないかと思います。

180席仕様のA320の運航期間は1年程度だそうで、その後の動向は分かりませんがリースバックされるものと思われます。まあ、あまり長期間運用すると流石に色々言われるでしょうから、繋ぎと割り切って一年間付き合うしかなさそうです。羽田~富山線にも投入が予定されているそうなので、恐いもの見たさで一度乗ってみようかな・・・

 

www.traicy.com

 

 

 

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デアゴスティーニの「JAL旅客機コレクション」創刊。沼に沈む気しかしない。

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Traicyを見てたらもの凄く物欲を掻き立てられる記事を発見してしまいました。

デアゴスティーニから「JAL旅客機コレクション」創刊、だと・・・?

 

www.traicy.com

 

早速デアゴスティーニのHPを見て見ましたが、創刊号は9月10日発売で税込990円、2号目からは2760円の税別で2週間おきに発売されるようです。1/400スケールのダイキャストモデルと冊子がセットになっていますが、このダイキャストモデルの凄いところはJALと航空機メーカーの監修の元作られているという事。そして現在のJALの機体だけでなく、レシプロ機時代も含めた過去のJALの機材やグループ会社の機材、さらにはJALと合併した旧JASの機材までもがラインアップされる予定という、かなり本気度の高い内容です。

 

 

deagostini.jp

 

初回は現在のJALの最新型機材、ボーイング787-9ですが、第2号は一昔前のJALの象徴、ボーイング747-100型ですし、第3回はJASのレインボーセブンが早くも登場、第5回にはJAS塗装のA300-600Rと、航空ファン、特に旧JASのファンのツボを突く機材チョイスです。上手いところ突いてくるなあ・・・

そして付属の冊子ではモデルの機体の紹介に加え、入れ替わりでJALの全てや航空大百科、世界のエアポートなどのコンテンツも掲載されているそうで、こちらも揃え甲斐がありそうです。しかし、毎号3000円前後もするのか・・・10月からは消費税も上がるし痛いなあ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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あれー?何で定期購読してるんだろう?

不思議だなー(棒)

 

 

 

はい、生まれて初めてこの手の分冊百科?と言うのに手を出してしまいました。

予定は全80号らしいので、全て揃えるには向こう3年間、毎月6000円程デアゴスティーニにつぎ込み続けることになり、総額は軽く20万を超える見通しです。下記の記事によると創刊号を買った後最後まで買う人は全体の1~2割程度だそうですが、確かにこれだけ高額で長期間だと、途中で脱落したり、欲しい号だけ買っておしまい、って人も少なからずいそうですよね・・・

 

www.oricon.co.jp

 

とりあえず、9月10日に届く予定の第一回のダイキャストモデルを見て、今後買い続けるかどうかを決めたいと思います。まあ、少なくとも旧JAS機材やDC-8なんかは個人的に欲しいので、少なくともその辺までは買う事になるんじゃないかと思います。まあ、こうやって定期的に買い続けたら続けたでこのブログや動画のネタになるかなと邪な考えもあったりするわけで(オイ)

創刊号が届いたらこのブログでレポートしたいと思います。

 

↓とりあえず創刊号は予約販売中。気になった方、初回は990円なので試しに買ってみてはいかがでしょうか。なお、これで沼に沈んでも当方は一切責任を負いません。 

 

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